人文学類4年のY.K.です。まもなく写真部を去る身ではありますが、昨年に引き続きブログリレーに参加することになりました。(昨年度の記事:つくばを撮る/フィルムで撮る)
私は小学校高学年の頃に写真にはまり、コンデジを経て今の一眼レフカメラを手にしてからも、はや丸7年が経ったようです。
筑波大学入学は2021年。複数のサークルの間で悩んだ末に、写真部ともう1団体に入部しました。(のちに増やすことになるのですが、それはまた別の話。)当初は新型コロナウイルス感染症対策の規制が続いており、オンライン併用(暗室は人数制限!)のミーティングや対面なしの雙峰祭(出展せず)など、制約もありました。
写真部の活動はすべて参加自由ですが、私はかなり積極的に活動していた方だという自覚があります。その時々のクオリティはともかく、展示会皆勤はひそかな誇りです。撮影会にも、波はありましたがよく参加しました。河口湖や静岡への合宿に加え、日帰りの遠足では江ノ島や水戸、日立などが特に思い出に残っています。
夕暮れの富士とテトラポット(静岡合宿・2024年)
高台のかみね公園から(日立遠足・2022年)
写真部に入ってからの私にとって最も大きな変化は、フィルム写真を始めたことでしょう。入部当初はフィルムを使うことを考えてもみませんでしたが、カメラからフィルム、そして現像設備・薬品まで、必要なものがすべて揃っていることを知り、はじめは部のイベントで、次に貸出カメラを使って、そして3年の夏には自分のフィルムカメラを入手して撮影を行うようになりました。撮影時の操作や現像作業を魅力に感じているため、私はマニュアルのカメラとモノクロフィルムを使って撮影を行い、部の暗室で自分で現像しています。
つくばの無住化した国家公務員宿舎
日立にあった給水塔
現像作業では、フィルムを専用のタンクに詰めて現像液、停止液、定着液という3種類の薬品に順に浸け、最後に水洗と乾燥を行います。(時間短縮のため、実際にはさらにもう2種類の薬剤を使います。)乾燥を除くと全体で数十分の工程です。
現像したフィルムは、スキャンしてデジタル化するほかに、引き伸ばしというアナログの方式によって紙にプリントすることもできます。薬剤が塗布された印画紙という紙に像を投射し、フィルムと同じようなプロセスによって現像するのです。私は最近になってようやく引き伸ばしに手を出しましたが、適切な設定を探りながら暗室で行う作業は楽しいものです。
乾燥中のフィルム(左)/薬液のバットと水洗中・乾燥中の印画紙(右)
活動や設備と並ぶ写真部のもう一つの魅力として、同好の士との交流は外すことができません。知識や経験、熱意にあふれる人たちと同じ場を共有することは、情報という意味でも刺激という意味でも有益で、なにより楽しいことです。そういった交流の中で、部の活動とは別に有志での企画が立つことも珍しくありません。撮影会やカメラ屋巡りに加え、つい先日はグループ展を開催する機会にも恵まれました。
私はかねてからつくばを拠点としたこの4年間の写真活動の成果をまとめたいと考えており、その趣旨に共感してくれた3名の部員とともに、学外展で使っているつくば市民ギャラリーを借り、写真展「2021-2025」を実施したのです。展示準備の過程は私自身にとってよい経験となりましたし、活動を振り返る機会でもありました。他の出展者の展示もそれぞれ個性的で、実施側としては意義深く楽しい展示でした。
写真展「2021-2025」ポスター
私のメインのコーナー
さて、ここまで写真部での私の色々な活動を書き並べてきましたが、入部を考えたりするうえで気負う必要は一切ありません。おのおのがその時々でちょうどよいと思うペースで活動していけばよいのです。(上は上で天井知らずではありますが。)単に、写真部には写真絡みで何かをやろうと思ったときにそれを支える環境(なんならきっかけも!)があるということを知っていただければ幸いに思います。
この記事を読んでくださった皆さんと写真部の今後の活躍を祈念して結びとさせていただきます。
©︎ 2020 筑波大学写真部